江戸かるた

先日のかるた大会で、百人一首以外に「いろはかるた」を使ってみました。
親御さんの中には、お子様がかるたや四字熟語をたくさん覚えていることに驚き、「いつ、こういうのを覚えているのですか?」と聞かれる方がいらっしゃいました。

実は日々の教室の中で、数枚づつ覚えてきたかるたの札。わたしはフラッシュカードを使って覚えてもらいました。今は、どの学年も、全部の江戸かるたを覚えています。

その内容をみると、「ちりも積もれば山となる」や「油断大敵」のように教訓的なものもありますが、「律儀者の子だくさん」や「縁は異なもの」のようにとても子ども向きとはいえない(説明しづらい)ものもあります。

ちなみに、芥川龍之介は晩年、世渡りの知恵はあるいは「いろは短歌」に尽きているのではあるまいか、と述べていました(「侏儒(しゅじゅ)の言葉」)。この「いろは短歌」は、いろはかるたのことでした。

子どもたちは、よくわからなくても、繰り返し耳にするうちに文句を覚えてしまいます。なんとなく好きな札ができたり、好きなことばは、早く覚えていきます。
意味はなんとなく、わかっている程度。それでいいのです。

また、国語の学力テストや能力テストには、ことわざや四字熟語はよく出題されるもののひとつです。
ことばの森の生徒は正しい答えを理解しています。

授業が終わって、5分から10分余った場合、この江戸かるたを実施します。
ゲーム感覚で、覚えた札を確認してきいます。札をそのまま取るのではなく、意味を言って、その意味に合う札を取り合うルールで行うこともあります。
白熱しますよ。みんな必死のぱっちです!そしてこの時間がまた、めちゃくちゃ楽しいようです。

時が過ぎ、子どもたちが成長するにつれ、かるたのほとんどは忘れてしまいますが、何かの折に、ふとことわざが浮かび、なるほど、そういうことだったのか、と納得する経験が、将来きっとあるはずです。
ことばを知る面白さは、こういう部分にもあると思うのです。

ことばを吸収し、学ぶを楽しもう

ご見学・無料体験お申し込みはこちら